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NLPは、リチャード・バンドラーとジョン・グリンダーによって生み出された、新しい心理学です。
NLPとは、Neuro Linguistic Programmingu(神経言語プログラミング)の略で、アメリカで始まった、実践的な心理学の一分野です。
ただし、アカデミックな世界で確立したものではなく、現場での実用性重視の方法論です。
1970年代にアメリカ西海岸で、大きな効果を出している天才的セラピスト3人のやり方を研究し、それをモデル化することからはじまりました。
クリントン元大統領のスピーチにもNLPがふんだんに使われていました。
ベトナム帰還兵、ボスニアヘルツェゴビナの戦災後の人々のトラウマ解消にも 使用されました。
コーチングのベースになっている部分も多く、コミュニケーション能力アップ、心理的な問題の解決、ピークパフォーマンスの再現・維持、目標達成、学習速度の加速、自己変容、創造性の向上など、幅広く応用が可能なツールです。
NLPはその即効性、実用性、多様性などが、欧米では、さまざまな分野、(医療)(教育)(スポーツ)(ビジネス)などで応用され、驚くような成果をあげてきました。
NLPで何をどうするのか?どういうツールとして使えるか。
成功策や、リソースを得たい場合に
NLPは、信念体系の変容が起きます。
すなわち、自分が今までは物の見方、考え方が偏っていたから、そのような結果(成功できない、失敗していた状況)を招いていたのであって、その変容が起きたとき、成功するべく道の歩き方、成果をもたらすためのヒントを得る事になります。
ビジネスやコーチングで使われる所以は、ここにあります。
極度なパニック的心理状況下にある人の場合
また、パニック障害、PTSD的症状になっている人に対しては、過去にその原因を求めて、前世を探るよりも、そのようなパニック状態、混乱状態を招かないように、今すぐ、そういったパニックというスイッチを入れてしまう心理状態そのものを変えてしまう必要が迫られている場合があるので、そのようなケースにも有効だとおもわれます。
目標設定、やる気を起こす
そもそも、ビジネスにしろ、なにかやり遂げたいものであっても、目標設定がわからないと、長続きしません。そのモチベーションを高めたり、あるいは、ピークパフォーマンス(やる気が持続していて、とてもハイテンションでいる状態)を保つためにも、NLPのテクニックは使えます。
NLPを使うとどうなるか。
ブリーフセラピーがおこります。 ブリーフセラピー(短期間療法)になります。精神分析をする療法よりも、短期間で自分が解放されます。
コンテントフリーセラピーなので、内容についていちいち細かいことを話さなくても変化がおきます。
文脈(プロセス)だけを扱うのでコンテントフリー(内容とは無関係の)セラピーとも呼ばれます。プロセスの変化を重視するので、従来のカウンセリングやセラピーのように、自分の抱えている問題の内容を事細かにNLPファシリテーターへ話す必要はありません。
無意識と意識の統合になります。
自分がいつも自分だと思っている自分(意識)と普段自覚していない自分(無意識)のバランスと統合がとれます。解決のリソースがわからないとしても、無意識の領域にコンタクトして、無意識さんにお願いしておくと、あとからそのリソースになるメッセージ、ヒントがやってきます。それは以下の諸前提があるからです。
NLPの諸前提
地図は土地そのものではない
コミュニケートしないでいることはできない。
すべての行動はコミュニケーション メッセージである。
コミュニケーションの意味は、相手から得る反応である
コミュニケーションには失敗はなく、ただ結果だけがある。
皆、自分自身のユニークな世界についてのモデルに住んでいる。
人々は、世界と状況についてのユニークなモデルを条件として、常に自分に可能な最善の選択を行う。
人々は、望む変革を達成するのに必要な手段すべてをすでに持ち合わせている
クリーンで、オープンの知覚感覚経路に代用できるものはない。
自分が直面する抵抗は、コミュニケータとしての自分には柔軟性が欠如していることを意味する。行っていることがうまく行かないなら、他のことをしてみること。
人々の間のやり取りで、もっとも柔軟性で多様な行動を示せる人がそのやり取りの結果をコントロールすることができる。
個人の内的または外的行動の価値と適切さが問題にされることがあっても、その存在価値は常に肯定的に評価される。
以上、諸前提について、NLPのマスター認定をもらっている私なりの解釈をいかに挙げます。
1について
地図と実際の土地とは違っていることがあります。地図に書かれていない道が、実際の土地にはあったりします。ですので、みんな頭の中に独自の地図をもっていて、それが、表だっている事柄とは違っているかもしれない、ということです。
2、3について
人はコミュニケートしないでいることはできないのです。たとえ、黙っていても、表情、態度、雰囲気、外見などからメッセージを発しています。ノンバーバル(非言語)の部分でもコミュニケーション交流をしているのです。
4、5 について
NLPでは、コミュニケーションとは、相手からの反応であり、相手の反応が自分が思ってたのとは違うということは、失敗ではなく、違ってた、という結果だということです。それで、自分の意図することを伝えるにはどうしたらいいのか?それには、相手に理解してもらうように、相手の頭の中にある地図に合わせて言葉なり、ノンバーバルな部分なりを変えて、伝えなくてはならないということです。
たとえば、中国人には、中国語で話したほうが理解されやすいし、英国人なら、英語で話したほうが理解されやすいといったようなこともこの例になるでしょう。
6について
みんな一人ひとりが独自で個性的であることでしょう。
7について
みな独自の世界に生きながらも自分の選択しうる中で常に最善の方法をえらんでいます。
8について
すでに答えは自分の中にあるということです。問題をつくった(問題だと感じている)のは自分なので、その自分が作った問題の答えも自分の中にあるというある種、哲学的真理かもしれません。
9について
自分が感じる感覚がすべてということ。自分の五感、心の感覚で感じたことに代用できる別物はないわけです。
10について
コミュニケーションや交渉時に、自分が柔軟に対応できなかったがため、相手からの抵抗をうけたりする。あるいは問題が解決できないという抵抗を感じたりする。うまくいかない場合は頑固に今やっている方法だけをやるのではなく、柔軟に別の方法を試すということ。
11について
たとえば、中国人と、英国人とフランス人がいるとして、この3ヶ国語を操れるひとは、英語しか話せないひとよりも、この3人それぞれとうまくコミュニケーション取れるといったようなこと。
12について
人はそれぞれにその人としての存在価値がある。尊厳があるということ。
NLPはなんでそんなに 短期間で効果がでるのでしょうか。
実は、NLPテクニックの中の一つに 催眠のテクニック(現代催眠、ミルトンモデル)があります。
催眠状態になっているときには、無意識の領域とコンタクトしやすい状態です。
むしろ、私が私と自覚している部分、意識の領域(自我)はお休みをしているので、無意識の領域、潜在意識に容易にアクセスしやすいのです。
無意識は、善悪、白黒 などの判断はしません。無意識の領域に入ると、そのままを受け入れます。
したがって、旧来の催眠療法(ヒプノセラピー)においては、自分が止めたいとおもっても止められない悪癖や悪習慣については、クライアントを催眠状態にして、無意識に暗示を刷り込むことで、その悪習慣をやめるように矯正したのです。
たとえば、ダイエット、痩せたいとおもっていても、一般的に太るといわれているお菓子、甘いものや、健康にわるい塩辛すぎるもの、カロリーの高いもの、脂っこいものを嫌いになるように仕向けるために、催眠下において、なんども繰り返し暗示を与え続けたのです。
とても素直で、催眠にかかりやすい人は、それでも効いたのでしょうが、大抵の人はそれくらいでは痩せることができませんでした。
そして、何十回と通ううちに、クライアントはぜんぜん代わり映えがしないことで、痩せられないと、あきらめてしまっていたのです。
で、ヒプノセラピーで悪癖を矯正するのは効かない、ということになり、それを力説し、強調するHPもあるようです。
でも、これは、半分正しくて、半分間違っています。
旧来のやり方の催眠では効かないことが多い、というのが正しい説です。
つまりは、悪癖を治すための暗示、たとえば「あなたはお菓子を食べたくなくなる」といったものを催眠下に ただ、暗示を繰り返し刷り込むだけのやり方のヒプノセラピーでは効かないことが多いということです。
なぜ 旧来の催眠では効かないのかというならば、理由はたった一つ
クライアント本人 の抵抗
これに尽きます。
まず、抵抗要因となるものは、
1.そのセラピストに対する抵抗感(ラポールが築けていない)
2.他人からコントロールされることの恐れからの抵抗感。
3.悪癖だとおもっていることでも、それをやるメリットがあるから、止められない。
4.自分の中の傷ついたインナーチャイルドが抵抗している。そして、その悪癖にたいしての依存症になっている。
1については、セラピストとしては、あらゆる方向でクライアントさんとラポール(信頼関係)を築けるように努力するしかないのですが、それは、事前カウンセリングの時間をとったり、メールや電話での問い合わせなどでの対応、あるいは、このようなHPで、自分の考えを述べたりすることなどで、かなりクライアントさんからは、抵抗感をなくしてもらえることとおもいます。
2に関しては、これも、説明不足によっておこることならば、きちんと説明するべきでしょう。催眠に入っても、まったく記憶をなくすような深い催眠ではない、という説明をするのがいいでしょう。
そして、現代催眠である、ミルトンモデルをつかっての催眠だと、2については抵抗感をなくしていけます。
3に関しては、それから得ている恩恵について、クライアント本人が自覚することです。そして、無意識と相談して、その代替案を得て、その代替案を実行することで、悪癖となっているものを止めるという許可を得ることです。
4 3の代替案を出してくれない場合、それは、おそらくインナーチャイルドちゃんの抵抗にあっている場合があります、その子を呼び出して、話をつけることが必要なのと、依存している場合は、その悪癖に依存するのではなく、しっかりとした大人である自分を頼って良いんだよ、ということを伝えることで、改革の方向へすすみ始めます。
上記のように4つの抵抗について対処した上での、クライアント自身の決断、決定、を尊重してあげることです。その決定がポジティブなものであれば、それを繰り返して、アンカーリングさせます。その決定が、お菓子はできるだけ食べない、というものであるならば、それは本人には受け入れやすい暗示となります。
こういう手順をはぶいて、ただ、「お菓子は食べないようにする」という暗示を刷り込もうとするから、ぜんぜん効かないわけです。
それが、旧来の催眠療法、ヒプノセラピーの問題点でしょう。
現代催眠(エリクソン・ミルトン モデル)
天才的セラピストといわれた エリクソン・ミルトンは、彼の他のどんな精神科医もさじを投げてしまった人が駆け込む最後の救世主的存在でした。彼は、どんなクライアントの訴えに対しても、必ず、解決、改善の方向へ導く天才的セラピストでした。
どうして、それができるのだろうか、と不思議に思った人たちがいて、それが、NLPの創始者となった、ジョン・グリンダー と リチャード・バンドラー です。
グリンダーとバンドラーは、ミルトンを研究しました。そして、ある種の法則を見つけてまとめたのが、ミルトンモデルといわれる、エリクソン式催眠です。 これは、従来のやり方であるヒプノセラピーとは一線を画しているので、現代催眠といわれています。
NLPではエリクソンの催眠も習います。催眠は、旧来の方法のように、振り子になるようなものを目の前にちらつかせなくても、催眠状態に入れることができます。それは、ほとんど言葉のみをつかっていれていきます。
エリクソンは、NLPでいうところの、ラポールの取り方がうまく、クライアントのラポールをすぐにとります。ラポールが取れるというのは、抵抗感をなくすことです。さらに、催眠にいれるための彼独自の言葉の使い方があり、それは分析すると、文法上おかしかったりするのですが、そのおかしいところが逆に人は、催眠にはいっていってしまうわけです。
問題はない、
問題だと自覚しているのが問題だ。
無意識と 意識 のラポールが取れてない人が、セラピークライアントとなる。
ということで、彼はたくみに、催眠誘導もつかった、セラピーの時間内で クライアント本人の中の無意識と意識のラポールを取らせました(この場合の意味する、ラポールは、信頼というより、つながっている感覚、という感じが意味合いとして いいかんじかもしれません)
したがって、クライアントからの抵抗感が最も少なく、そして何かを強制されたという実感もなく、さらには、ブリーフセラピー【短期間療法】で終わることができるので、クライアントとしては、なんだか不思議な感じだけど、良くなったよなぁ、というもとでセラピーが終了できるのです。
旧来のやり方のヒプノセラピーならば、何十回通っても改善の兆しも見えなかったというのに、改革の実感もわかなかったというのに、エリクソンのところだと数回で治ってしまったからです。
ですので、現代催眠をつかってのセラピー、ミルトンモデルを応用したうえでのセッションでは、ブレークスルーが短期間で起こりえます。
本人も抵抗がすくないので、改革に至る道のりが早く感じられるわけです。
逆に、この抵抗感をクライアントから、いかに無くせるように誘導していくかが、セラピスト・ヒーラー・ファシリテーターが やるべきセッションの目的と言えるでしょう。
催眠(トランス)の定義
催眠状態(トランス状態)とはどんなことをさすのでしょうか。
あなたはみたことがあるでしょうか。テレビ番組で、舞台の上の数人に、催眠術で暗示をかけているシーンを。それによって、あなたは鳥ですよ、というと暗示をかけられた出演者(芸能人)が、まるで鳥のように振る舞っているのをみたことがあるかとおもいます。
あれは ショー(見世物)としての催眠術であり、ヒーリングスペースミルーンをはじめ、ほとんどのルームで行われる催眠を使ったセラピーセッションでやる催眠状態とは一線を画しています。
テレビに出てくる催眠ショーをおこなう催眠術師は、いわば、手品師がショーとしてやるマジックショーと同じようなものであります。舞台専門の催眠術ショーとしてのビジネスなんだそうです。だから、サーカスの巡業のように各地を回ってショーを行っているそうです。
また、その暗示をかけられるひとが、芸能人であるのもミソです。芸能人は、エンターティナーですから、バラエティ番組に呼ばれた意味、仕事として見せる意味をよく知っています。ですので、潜在的に暗示にかかりやすくなります。暗示にかかって、本当に鳥のように振舞ったりしたら、番組的には面白いだろうという意図があるがために、そのような 鳥になる、という暗示に対して、普通の人よりも暗示にかかりやすい傾向もあるのでしょう。
ミルーンの行うセッションでの催眠は、上記の催眠術ショーでみられるようなものとはちがいます。
私たちは、日常的に自ら、催眠状態に出たり入ったりを繰り返して24時間を過ごしています。
催眠状態に入ると、健忘がおこります。
あなたには、経験ないでしょうか。時間を忘れるという経験を・・・
たとえば、無我夢中になって なにか作業をしていたとき、ふと気付いて時計をみたら、
「もうこんな時間なのか・・・時間がたつのが早いなぁ〜」などとおもったことはありませんか?
そのようなとき、催眠状態に入っていた、のです。
集中していて、われを忘れて没頭しているようなとき、催眠状態に入っています。
そのような時に検査すると脳波はアルファー波状態をあらわしているようです。アルファー波はリラックスしている状態にでる脳波の波形です。でも集中しているので、健忘が起きます。それで、時間経過のことなど忘れて、一心不乱に作業をしてしまいます。
また、ボーとしていて、ハッと我に返って、「あ!いままで私は一体何をしていたのだろう…」とおもったことはありませんか?それもまた、催眠状態(トランス状態)に入っていたときなのです。
そのような状態は、もしかすると、無我の境地にちかいのかもしれません。座禅とかで到達したい状況なのかもしれません。
そのときも、もちろんトランス状態なのです。でも、自分でハッと気付くくらいですから、自然にトランス状態(催眠状態)から抜け出したのです。
このように、私たちは、日常的に催眠(トランス)状態にはいったり、出たりすることができます。
催眠術ショーと催眠をつかったセラピーの違い
テレビの催眠術は見世物ですので、与える暗示も鳥になる、といったようなたわいもないものであり、また催眠ショーが終わるころには、暗示が解けるように催眠術師が誘導しておりますので、害もないでしょう。
ただ、誤解を与えるとしたら、だれでも鳥になれるかといえば違うということです。あのような場所で鳥になってもいい、という潜在意識での許可がある人を選んで催眠をかけることで、催眠状態へと導かれるのです。ですので、大抵は芸能人という人たちが選ばれて、舞台で催眠誘導が行われるのです。そうでないと催眠術ショーが成功しにくいのです。催眠にかかる人と、かける人との間には、このショーを楽しませてあげるという高次の意図・目的がある、からこそ、催眠術ショーが成功しやすい、ということも言えるでしょう。
催眠状態は、みんながみんな容易に入れます。ただ、催眠状態下にあって、他者の暗示を受け入れるかどうかはその人次第です。そのひとの潜在意識(無意識)の領域の許可が要るからです。
その理由は、簡単なことです。自分をコントロールできるのは自分だけだからです。ですので、たとえば本人からすると抵抗があること、お菓子が大好きなのに、お菓子が嫌いになる、というような暗示にたいしては、無意識の領域での抵抗がおこりますので、そういった旧来の方法でのヒプノセラピーにおける暗示の与え方は無意味になります。
催眠(トランス状態)というのは、意識と無意識の統合がおきやすくなります。
逆に今自分が問題を抱えていると思っている人は、自分の意識が望むところと、無意識が望むところの合致がしていない人を指します。
ですので、無意識ではわかっている答え、解決方法を意識の部分がわからないがため悩むのかもしれませんし、逆に自分に対する信頼、無意識に任せてとりあえず、目の前のやるべきことをやろうという前向きな考えのもと行動していけないがために、苦しんでいるのかもしれません。
無意識は考えることはしません。そこに 在るから です。全てのものが 在る ので、わかっています。だから、悩んだりはしないのです。
ところが 意識(普段、自分が自分だと意識しているところの部分)は、悩んだり、考えたりします。
その部分の統合をすることが、催眠をつかったセラピーする目的のひとつであります。
ヒーリングスペースミルーンではNLPのテクニックもふんだんにちりばめた 各種セラピーを行っています。
通常セッションでは、その問題から、 どんなメッセージがあるのか、どういう高次の意図と肯定的目的があったのか、そして、今の自分がここにいる目的などを理解できるように、ファシリテート(促進)していきます。
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